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2013-04-01(Mon)

クリクリのいた夏/のどかな湖畔の暮らしに満たされる仲間たち

 1999年・フランス
Les Enfants du marais
クリクリは小さな女の子、お婆さんになった彼女は子供の頃の記憶を語ります。

[あらすじ]
クリクリには二人の兄と無神経で怠け者の父のリトンがいます。彼は一緒に住んでいる女性がいるのに昔に出て行った女房パメラを忘れられずにいる。隣に住むガリスは独身の35才の男性。彼はリトンと彼の子供たちの面倒をよくみていた。リトンとガリスはいつも一緒にいて、ガリスはいつかここを離れたいと思いつつも離れられずにいる。

そもそもガリスがここにたどり着いたのは12年前。第一次大戦が終わってあてもなくあちこち旅をしていた。フランス片田舎のたまたま通りかかったこの沼地のほとりの小屋の前で、具合悪そうにしている老人を見かける。ガリスはこの老人を家の中に入れ介抱することに。


この老人は言います。
それはこの物語で伝えたいことのほとんどを語っているよう。




 わしはどこも悪くはない。~92歳でね。それがわしの病気さ。
 腹が減っているならパンとチーズがある。

 隣のリトンの女房は料理そっちのけでいつも髪をといて
 めかし込んでいる。浮気な女さ。
 でもリトンなは幸せ、パメラの顔さえみていれば。

 どこからきた?歩き詰めか、これからどこへ?
 
 ここは美しい、住んだらどうだ。居心地が良く自由気ままだ。
 他人の家にとまらずにすむ。わしの小屋と船を受け継げ。
 沼地の自然は豊かだ。住むものを養ってくれる。
 わしは幸せに生きた。誰にも仕えず自由に。



翌朝、老人は息を引き取っていた。隣のリトンはやってきた「パメラが行ってしまった。爺さんは?」「彼も逝ってしまったよ」

この沼地での生活は老人の言ったとおり食べていくのには困らない程度の現金収入をもたらしてくれた。山で花を摘み、カタツムリとカエルを捕獲し、沼では魚釣り、うなぎの捕獲を、そして町で売る。歌を歌ったり、石炭を運んだり。こんな二人の生活が羨ましくていつも尋ねて来るお金持ちで仕事をしたことのないお洒落な読書家のアメデ。

駄目男なリトンは3人の父親でありながら父親らしいことが出来ず、そればかりかガリスの事ばかり当てにしている。仕事も怠けがちで、ガリスに怒られてばかりいるけど全然懲りない。ガリスがいなかったら生きて行けない・・・こんな状態だからガリスは旅立てない。リトンはそれを知っていて彼がいつ旅立つか判らず不安なのである。

ある日、粗野なリトンは。酒場でボクサーのジョーを怒らせてしまい、ジョーはあまりにも暴れたせいで、
警察に捕まり、その日の試合に出られず、服役。恋人も家も財産もボクサーの資格も失い、リトンを恨みます。

そして、ある日、沼に孫と船を浮かべに来た大富豪ぺぺとめぐり合います。ペペは昔ここで育ちここで生活していました。
彼は「沼の生活の方がはるかに豊かだった」と言うのです。経済的な豊かさがあっても、必ずしも幸せとは限らない。
この地に郷愁を感じている彼との仲も深まります。

同じ頃ガリスはマリーという女性に恋をするのですが、やっと彼女が家まで来て彼女との距離が近くなったと思った矢先に、リトンの子供を助けに行ったせいで、彼女は帰ってしまうのです。この時ばかりは彼はリトンを恨みますが、すぐにリトンは「子供が・・・」と泣きついてくるのです。「うるさい自分でやれ!」といいながらも彼は面倒みてしまう。その後、メイドである彼女のいる屋敷を訪ねますが一度目は屋敷の一家とニースヘ同行。二度目に尋ねた時には彼女はニースで恋をして薬屋に嫁いでしまっていました。

数ヶ月後、出所したジョーは恨みを晴らしに沼地へやってきてリトンを撃とうとしたが、クリクリがをジョーを沼に突き飛ばしました。泳げなかった彼は溺れ、とっさにリトンは助けようとしますが伸ばした木の枝が折れてしまい、それを見つけたガリスがタイヤのチューブで彼を助けます。そのときにリトンもチューブのロープを引っ張って足を骨折。殺そうとしていた男が命の恩人になったわけです。リトンとジョーはその後、一緒に仕事をし、一緒に戦場に行き、そして一緒に戦死するのです。

ガリスはというと、ある春の日に旅立ち、その後の消息は判りません。ボクサーのジョーが現れリトンの友人となったおかげで、彼はこの地を離れる決心がついたのでしょう。クリクリの心の中では、彼はニースの地へ行って、「薬屋の妻を奪ったのでしょう。」と閉められている。これは、自分たち兄弟と父親の面倒をよくみてくれたクリクリの切なる願いだったのでしょう。

[あとがき]
沼のほとりで音楽を聞きながらワインを飲むガリスとリトン、それに読書家のアメデと大富豪のペペ。リトンを恨んでいたのに友人となった元ボクサーのジョー。幼いクリクリの目に映った男たちの友情。自然と共存した生活は単なる物資だけの豊かさだけではなく、人との出会いとその心も繋げてくれる。そこから生まれた友情は、年月を経ても、過去の記憶の景観の美しさと共に記憶に蘇る、とクリクリは私たちに語りかけています。一見、何のことは無い、親睦ドラマですが、なんだか懐かしくもあり、美しい生き方のひとつの事例を提唱しているようにも感じる作品でした。

クリクリのいた夏 [DVD]

[監督]
ジャン・ベッケル
[出演]
ガリス        ジャック・ガンブラン
リトン        ジャック・ヴィルレ
アメデ        アンドレ・デュソリエ
ぺぺ         ミシェル・セロー
ジョー       エリック・カントナ 
マリー       イザベル・カレ
老人         ジャック・デュフィロ
老年期のクリクリ シュザンヌ・フロン
幼少期のクリクリ マルレーヌ・バフィエ


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Slow Dream 映画や本とも、運命の出会いってきっとある!めぐりあったことが嬉しい♪
第一次世界大戦後、復員兵ガリスは、ふと立ち寄った沼地に住み着いてもう・・12年を迎えようとしていた。
いつかは旅立ちたいと思うガリスだけれど、酒好きで生活力のない隣家のリトンと彼の子どもたちが心配でたまらない。豊かな沼地の自然は彼らに日々の糧を与えてくれるけれど、暮らしを支えるために・・

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