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2014-07-21(Mon)

アレキサンダー/「未知の地」に執心した王

2004年 アメリカ
アレキサンダー古代マケドニア、史上最大の大帝国を築いた英雄アレキサンダー大王の物語です。あちらのお国、紀元前数百年という歴史の記録が残っていることに、いつも感心してしまいますが、大王の細かな人物像までは全て明確とまではいかないようです。彼はバイセクシャルであったという見方がされており、この作品では、それが強く描かれすぎていて、なんだか200億円という膨大な製作費が勿体無い感じが所々残ります。まぁ、それでも、時代と物語の流れはほぼ忠実に説明されているようなので、ざっくりと、大王の物語を知ることはできます。作品のスタイルは単なるナレーションで進むことを避け、舞台を時折、語り手のプトレマイオスの時代に戻しながら、物語を「忠実に?」駆け足で進めていきます。

[あらすじ]
物語を語るのはアレキサンダーの死から約40年後、彼の部下であり共に戦った、エジプトのファラオのプトレマイオス。彼はアレキサンダーの物語を後世に伝えるために、これを従僕に記録させている。

-時代は遡って紀元前350年代-。マケドニア王フィリッポスと母オリンピアス の間にアレキサンダーは生まれた。夫婦の間に愛はなく、母親は、息子を王にすることだけに情熱を燃やし、父親は権力を奪われることを恐れていた。愛に飢えたアレキサンダーは、ヘファイスティオンら同年代の友人との友情に心の平穏を見出していた。そんな彼が20歳になった時に、何者かにより父王が暗殺される。アレキサンダーは父親の死を悲しむ間もないまま突然にマケドニアの王になったのです。

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蛇と戯れる母オリンピュアス(アンジェ)似合いすぎ。 子供の頃からアリストテレスから学問を学ぶ。 父暗殺され20歳で王になる。 

彼は、父の意志を継ぎ遠征出発。西アジア、エジプトを制覇すると、強敵ペルシア軍と対峙。アレキサンダーの巧みな戦略により圧倒的に少ない軍隊でペルシャ軍に勝利する。王ダレイオス3世は寸前のところで逃亡した。アレキサンダーは首都バビロンを侵略。

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戦闘を指揮するダレイオス3世              フィッタロスとパルメニオン(親子です)   戦闘時、大王を救った黒のクレイトス

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蠱惑の都バビロンとダレイオス3世の娘     大王の恋人ヘファイスフィオン          山岳民族の娘との結婚を反対する部下たち

やがて、バビロンを出て、軍を更に東方へ進めた。途中、侵略した部落の山岳民族の長の娘ロクサネと結婚する。

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野心家カッサンドロスも結婚に反対し怒る。   結婚初夜にヘファイスフィオンったら大王に愛を語っているもんだから花嫁ロクサネ暴れまくる

ある日、アレキサンダーの暗殺計画が発覚。首謀者は共に学び戦ってきたフィッタロス。彼は処刑される前に父親との関与を自白しなかったがアレキサンダーは父親のパルメニオンの側近にその咎を認めさせると、出向かせたクレイトスによってパルメニオンを殺害させた。

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ヒマラヤ山脈を見上げるプトレマイオス。アレキサンダーは、この次は山を越えると誓い、ここからインドへ進路を進めることを決める。

インドでの遠征は非常に過酷だった。長期間、雨は振り続け兵士は体力を消耗、財宝も豊かな国も無く次第に、部下達はアレキサンダーに不平・不満を漏らすようになっていく。そんなある日の酒の席で、黒のクレイトスは、征服したアジア人に対し、自分たちと同等の扱いをする事やパルメニオンの殺害を命じたこと、更にはロクサネが妊娠しないことを激しく非難した。我を忘れたアレキサンダーは、黒のクレイトスを酔った勢いで殺害してしまう。彼はすぐに自分がしてしまったことに激しく後悔し嘆いた。このとき、出発から既に6年の月日が経過しており、他の兵士達も疲れきっていた。彼は遠征を続けようとしたが、既に兵士の士気は低く、国に帰りたいと逆らい、アレキサンダーを罵倒する者まで出た。彼らを反逆者として殺しアレキサンダーは過酷な遠征をさらに続ける。

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インドでの戦いは熾烈を極めアレキサンダーは重症を負うが九死に一生を得て、ようやくバビロンへ戻ることを決めた。都に戻った彼はさらに妻を二人娶った後、再び遠征への思いに駆られた。しかし、ヘファイスフィオンが原因不明で急死し、そして彼も・・・。

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アレキサンダー大王の殺害は暗黙の了解?   何故かカッサンドロスだけ濃い化粧。     もう遠征なんかしたかねーよと思っているかも?

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アレキサンダーは「最強のものに」と。このはっきりしない遺言により、後継者争いが始まる。同時にオリンピュアスを含む女達の攻防も。

[あとがき]
アレキサンダーは死して、世界の果てを見たのでしょうか・・。もし死んでいなかったら(殺されていなければ?)彼はこの先も、とどまることを知らず、死ぬまで進み続けたのではないでしょうか。彼は根っからの冒険家だったのだろうと思うのです。きっと、世界の全てを見ない限り「これで終わり」というのがなかったのだろうと想像します。彼は、バビロンの征服以降は、侵略した地から、ただ奪うだけではなく、民族間を融合させることを理想としていたようです。この時代の人とは考えられないほど先進的ですが、周りの人間達はついていけなかったのでしょうね。ヒマラヤ山脈まで越えようとい言うぐらいの、この彼の執念なら、インド、中国を超え、ひょっとすると(歴史上では/1500年代に発見されたとされる)日本にも来ていたかもしれない。などと、空想するとなんだか楽しいです。しかし、残念ながら、この作品に関しては、さっぱし理解できない「おっさん同士の接吻」シーンや同性愛描写、とどめに主役のコリンが男とベッドに入るときの、お袋さんぶらりんには流石に「ガックシ」しました。何を見せたかったのでしょう。程ほどにしてほしかったです。英雄というよりは、弱みを見せる人間臭いアレキサンダーが強く描かれているけれど、彼には多くの逸話があるのだから、それをもっと再現してほしかったという感じがします。それと、バビロンが舞台のときに、ペルシア人の侵略の時から廃退をはじめたバビロンの空中庭園と、崩壊し土台だけになっているバベルの塔の二つの建築物を、折角、都市の景色の中に登場させているのだから、少しは触れて欲しかったとちょっと残念。(実際には、この時代に残骸だけでも、あったかどうかも不明ではありますが。) それと、戦いで負けたペルシャ王国ダレイオス3世は、逃亡し、バビロンをアレキサンダ-に奪われましたが、大王は彼の残された家族達に敬意を払い寛容に扱ったことは作品にも反映されています。しかし、後にそれを知ったダレイオス3世がアレキサンダーに賞賛を寄せたというストーリーは反映されていません。「こうしたらよかったのに」と思ってしまうことの多い残念な作品。いつか再びアレキサンダーの伝記映画が製作される事を期待します。


[監督]
オリバー・ストーン
[出演]
アレキサンダーコリン・ファレル
オリンピアスアンジェリーナ・ジョリー
フィリッポス2世ヴァル・キルマー
プトレマイオス1世  エリオット・コーワン&アンソニー・ホプキンス
ヘファイスティオンジャレッド・レト
ロクサネロザリオ・ドーソン
カッサンドロスジョナサン・リースマイヤーズ
クレイトスゲイリー・ストレッチ
アリストテレスクリストファー・プラマー
[検索用]コリン・ファレル/アンジェリーナ・ジョリー/ヴァル・キルマー/アンソニー・ホプキンス/エリオット・コーワン/ジャレッド・レト/ジョナサン・リースマイヤーズ/クリストファー・プラマー/ゲイリー・ストレッチ/



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