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2014-06-27(Fri)

マリー・アントワネットの首飾り/ヴェルサイユの女たち その1 ジャンヌ

2001年 アメリカ
マリー・アントワネットの首飾りフランス革命勃発のおよそ3年前、ヴェルサイユ官邸を揺るがした、「首飾り事件」。その首謀者である「ジャンヌ・ド・ラ・モット伯爵夫人」(ジャンヌ・ド・ヴァロワ=サン=レミ)の物語です。ジャンヌは、フランスの旧王家ヴァロア家の末裔。 彼女が9歳の時、民衆寄りの政治活動をしていた父親は、国家反逆罪で逮捕、殺害される。領地も没収され、フランス王室はヴァロア家の断絶を発表した。 母親も後を追うように亡くなると、ジャンヌは孤児となる。 しかし数年後、彼女はド・ラ・モット・ヴァロア伯爵夫人と名乗り、ヴェルサイユ宮殿にいた。

[あらすじ]
物語の語り手は王室に仕えていたブルトゥイユ男爵。 当時多くの貴族達が、アントワネットの寵愛の恩恵にあずかろうと暗躍していた。ブルトゥイユ男爵からみればジャンヌもその一人であった。彼女の願いはヴァロア家の再興であり、奪われた家名と没収された領地を取り戻すこと。彼女はアントワネットに嘆願をするべく策を練っていたが、何度謁見を申し出ても叶わなかった。そんな時、彼女に接近してきたのが貴族のレトー・ド・ヴィレットだった。彼の母は既に亡くなっているが、その母はかつて官邸内の高級娼婦であり、彼もまた同様に年上の貴婦人達の相手をしている情夫だった。こんな境遇の二人は程なく愛人関係となり、レトーは、ジャンヌの望みを叶えるために協力していく事になる。
ジャンヌの夫ニコルは爵位が必要だったジャンヌと、形だけの結婚をしていた。彼は他の女性のところに入りびたりであったが、レトーが流した「ジャンヌがアントワネットの寵愛を受けている」という嘘の噂を聞きつけると、その恩恵を期待しジャンヌのところに戻ってきた。 こうして、二人の計画を知る事となったニコルも、ジャンヌに加担していく。


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アントワネットとの謁見も叶わず、嘆願も却下され、道を絶たれたジャンヌはレトーと共に金を騙し取ることを計画していた。そこで狙いをつけたのがロアン枢機卿である。ロアンは高貴な生まれで聖職者でありながらも品行が悪く、アントワネットの母、オーストリア女帝マリア・テレジアから嫌われていた。それを知る王妃アントワネットからも毛嫌いされていた。しかし、ロアンのほうは、王妃に取り入って宰相に出世する事を望んでいた。そこに目をつけたジャンヌは、レトーに「和解の為の王妃のニセの手紙」を書かせ、ロアンに届けた。以降、ジャンヌを通し、偽の王妃の手紙でロアンとの文通は続けられた。さらに当時、ロアンを操っていたイタリア人のペテン師ジョゼッペ・バルサモ (カリオストロ伯爵)を引き込み、王妃の名を騙りロアンから金銭を騙し取っていた。

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そんなジャンヌのもとに王妃と親しくしているという(嘘の)噂を聞きつけた王室御用達の宝石商がやってくる。ある高額な首飾りをマリー・アントワネットに購入して貰うべく、その仲介をしてくれないかというものだった。この首飾りは、かつてルイ15世が公式寵妃であったデュ・バリー伯爵夫人の為に注文して作らせたものであったが、タイミング悪く国王が死去し、その後デュ・バリー夫人が宮廷から追放。契約は立ち消えとなり、首飾りは宝石商の手元に残されてしまった。その後、買い手が付かず宝石商は困り果て、これを王妃に買い取って貰おうと何度も足を運んだが、アントワネットは首飾りの作られたいきさつを知っている上、膨大な額に購入を拒んでいた。ジャンヌは、王妃との間を取り持つと宝石商を喜ばせる。無論、王妃と面識さえないジャンヌが取り持つはずなどありません。狙いはこの首飾りをまんまと手にいれることなのです。

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ジャンヌは、アントワネットが「首飾りの代理購入」をロアン枢機卿に要望していると持ちかけ、王妃の替え玉に下町で芸人をしている女を使い、ロアン枢機卿と密会させた。こうして彼は、本物のマリーアントワネットと疑うことなく、首飾りを代理購入しジャンヌに渡してしまう。そして彼女は騙し取った首飾りを解体し、ニコラに売りさばかせ、巨額な金を手に入れた。こうして、ジャンヌは、かつての屋敷を買い戻す。

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騙したことが、ロアンにばれる事は時間の問題。その後のシナリオも描いていたジャンヌ。彼女の手元にあるロアンの王妃に宛てた手紙を切り札にする事で、首飾り事件はロアンが揉み消し、事件は闇に葬られるはずであった。ジャンヌは、王室もスキャンダルを避けるであろうと予想していたが、激怒した王妃はルイ16世やブルトゥイユの反対を押し切り裁判に持ち込むことを要求。彼女の思惑は覆された。犯罪は白日のうちに晒され、ロアンとカリオストロ伯爵は捕まり夫のニコルは逃亡。レトーはジャンヌに共に逃亡しようと説得したが、彼女はそれを拒んだ。レトーが発ったあと、ジャンヌは、逮捕され裁判が始まる。しかし、レトーは逃げ切ることができず捕まり、自白させられていた。

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ロアン枢機卿を陥れたいアントワネットは、ジャンヌの前に初めて現れた。

数々の証拠があがり、判決が下る。夫ニコラは既に国外に逃亡していたが無罪、騙されていただけのロアン枢機卿も無罪。カリオストロ伯爵、証拠不十分で無罪、レトーは財産を没収され国外追放。そして、ジャンヌは鞭打ち、体に焼き鏝、生涯牢獄に監禁という刑が下された。国内では、ジャンヌに同情する声が高まり、王室に対する民衆の不満を助長させ、アントワネットの醜聞はさらに拡散した。
やがて、この事件は、後にフランス革命勃発の要因のひとつとなる。

僅か2年後ジャンヌは監獄から逃亡しイギリスのロンドンいた。彼女は「回想録」を出版。一時、人々からの注目を集める。しかしフランス革命下の1791年、滞在中のホテルの窓から転落し死亡。「精神を病み」と記録された。そして王党派の報復ではないかという噂が流れた。

[あとがき]
史実とは少し異なった、悪女的要素を省いたジャンヌの物語です。結構予算をかけているようで、宮廷撮影も多く、視覚を楽しませてくれます。朗らか顔のレトー演じたサイモンが役柄ピッタリでした。彼の衣装がとてもセンスの良いものを使っていて、中でも白い上着で襟がストライブの素敵な一着があるのですが、男性用でこんなにお洒落さんな衣装ってあまり見ないので、ちょっと感動。それから、夫のニコラを演じたエイドリアンは、剣さばきと身のこなしが綺麗でした。(もっと見たかった・ー)でも、この役柄での、ぬったり顔がちょっと気持ち悪かった・・(オスカー俳優ですが)。そして作品中、特に目立ったのは「帽子」でした。様々なデザインのものを多くの出演者に着用させていてとても華やかです。製作者の拘りでしょうか。帽子のショーみたいですww。

マリー・アントワネットの首飾り [DVD]


[監督]
チャールズ・シャイア
[出演]
ジャンヌ・ド・ラ・モット・ヴァロア   ヒラリー・スワンク
レトー・ド・ヴィレット          サイモン・ベイカー
ニコラ・ド・ラ・モット伯爵        エイドリアン・ブロディ
ロアン枢機卿             ジョナサン・プライス
司法大臣ブルトゥイユ男爵      ブライアン・コックス
マリー・アントワネット         ジョエリー・リチャードソン
カリオストロ伯爵            クリストファー・ウォーケン
ルイ16世                サイモン・シャクルトン




[ジャンヌ・ド・ラ・モット伯爵夫人/ジャンヌ・ド・ヴァロワ=サン=レミ]

05_20140627142807b58.jpgアンリ2世の愛妾の1人ニコル・ド・サヴィニーとの認知されなかった庶子、アンリ・ド・サン=レミの子孫である。アンリ2世自身はニコルの産んだ息子が本当に自分の子かどうか疑わしく思っており、正式に認知することは無かった。しかし、アンリ2世の死後、ニコルは死ぬ1月前の遺書において、アンリ・ド・サン=レミを王の落胤として扱ってほしいと書き残した。1558年のアンリ2世との約束に基づき、ニコルは1577年2月にアンリ3世王からアンリ・ド・サン=レミの結婚のための持参金として3万エキュを受け取り、結婚後「サン=レミ伯爵位」を授けられたという。ジャンヌ・ド・ヴァロワはその6代目にあたる。

ジャンヌは9歳で両親を失い孤児となった。少女時代に物乞いをしていたところを、ある侯爵夫人に引き取られて、教養を身につけるためと、修道院の寄宿女学校に入学させられたが、22歳の時に修道女になる事を嫌い逃亡。無一文の生活をしていたところ、憲兵将校のマルク・アントワーヌ・ニコラ・ド・ラ・モットと知り合い結婚する。後に、ド・ロアン枢機卿の愛人になった。これにより、夫ニコラは王弟竜騎兵付大尉に昇進。ニコラは伯爵を名乗っていたが、本当に貴族であったかどうかは疑わしいとされている。こうしてジャンヌも、「ド・ラ・モット・ヴァロア伯爵夫人」と名乗った。作品中では、マリーアントワネットの替え玉は「町芸人」であるが、実際は、娼婦をしていた「マリー」という女性である。首飾りを手に入れた後、かつての邸宅を買い戻したのではなく、実際は他の豪邸を購入している。また、首飾りは、ロアンが代理で購入したのではなく、宝石商に王室が分割にて支払うという契約であるとして、ジャンヌを信用したロアンはネックレスの引渡し時に「頭金の支払い」をした。

002_20151022174749187.jpgその後、代金が王室から支払われないことで宝石商が、王妃の側近に面会した事から事件が公となる。ジャンヌは逮捕後、事件とは無関係であった(詐欺師)カリオストロ伯爵を事件の首謀者として告発し罪をなすり付けようとした。この裁判によって、ジャンヌは王妃とレズビアン関係にあると事実無根の噂が国内で広まった。ジャンヌの独房からの逃亡に手を貸したのは、王位を狙う国王ルイ16世の従兄オルレアン公爵ではないかと伝えられている。ロンドンに移ったジャンヌは、この虚偽の醜聞をもとに事実無根の内容の「回想録」を出版。「首飾り事件」のあらましや、王妃との同性愛関係を書き、王妃の名誉を著しく傷つけた。

1791年、ジャンヌは窓から転落し死亡。精神錯乱の発作と記録に残るが、強盗に襲われたとも、党派の報復であったのではないかとも噂された。マリー・アントワネットの処刑の2年前で、ジャンヌは35歳だった。彼女は後のアントワネットの運命を知らずに、王妃より先にこの世を去りました。ジャゴバンクラブでは、ジャンヌを革命裁判所に呼び寄せ、再び首飾り事件の審議をする動きがあったが、彼女が急死したため、それはなされることはなかった。

様々な憶測が浮かぶ事件です。オルレアン公爵がジャンヌをロンドンに逃亡させるかわりに、嘘の「回想録」を書くことを条件としたのではないかとか、首飾り事件の再審議が浮上したため殺されたのではないかとか、多くの人間を手玉に取った彼女が精神錯乱を起こすような柔な肝っ魂の持ち主か?等々。真相は永遠に謎です。
160万リーブル/金塊1t程度に相当、
現代日本円の感覚ではおよそ30億円



◆内部関連記事◆

史実に近いアントワネットの映画→王妃マリー・アントワネット


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ベルばらKidsぷらざ/ジャンヌの足跡をたどる―首飾り事件紀行
民衆の関心が高かった裁判だから、刑の執行も混乱を避けるために早朝にしたらしいんだけど・・・それでも見物人でごった返してたんだそうだ。原作に描かれていた刑の執行シーン、すごかったわね。ジャンヌが大暴れで。史実でも似たようなものだったらしいけど。史実でも、「ずるがしこくて、大胆で・・・そしてすばらしくたくましい・・・!!」女性なのね。

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