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2013-03-08(Fri)

屋根の上のバイオリン弾き/戦火のプロローグ

1971年 アメリカ
Fiddler on the Roof有名なミュージカルの映画化作品です。主人公は5人の娘を持つユダヤ人の父親で、年頃の娘に対する複雑な心境と伝統を守りたいと思いながらも、彼女らの幸せを願い許していく様子を描いている。

(あらすじ)
1900年初頭、ユダヤ人迫害の不穏な動きが見え隠れするロシア。ウクライナのアナテフカに住む牛乳屋のデビエは、ユダヤの信仰と伝統を守り生きてきた男です。彼は妻のゴルーデと5人の娘と貧しくも暖かい家庭を築いていた。そんなある日、縁談人のイェンテ婆さんが肉屋のラザールと長女ツァイテルの結婚話をもってくる。ラザールもツァイテルを好いていると知り、デビエはその結婚を認めた。ユダヤの伝統では本人の意思による結婚などありえないのです。が・・・

実は、ツァイテルは幼馴染の貧乏な仕立て屋モーテルと密かに結婚の約束をしていたのです。このままでは縁談が進んでしまうと意を決したモーテルはデビエに二人が結婚の誓いしていることを打ち明ける。無一文のモーテルなどに娘と嫁がせることなどできないと反対するが結局テビエはモーテルとの結婚を許すのでした。結婚の誓いの他は何もない二人は幸せの表情。モーテルは「奇跡」と言って歓喜する。


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 やがて厳粛な結婚式がとり行われ、出席者は 
 明日に希望を託す歌『サンライズ・サンセット』を合唱する。

 出席者同士の会話の中で、お互い愛している同士の
 結婚は過激、 女と踊るのも過激という。
 「時代は変化しているのさ」そういうとバーチックは
 次女のホーデルと二人で踊りだした。

 それを見たデビエは自分も女房と踊ると言い出す。

 周りのみんながつられて踊って盛り上がっているそのとき、
 突然入り込んできた警官隊。

 彼らは命令だといってその場を滅茶苦茶にして去っていく。
 ロシアの圧制の下、ユダヤの迫害は既に始まっていた。

 荒らされ散乱したその場所で途方に暮れ立ちすくむデビエ。



デビエは長女の結婚式の少し前に町で知り合った革命家の学生パーチックを家庭教師として家へ招いていた。
次女のホーデルは彼とお互いに想いを寄せるようになり、パーチックはある日ホーデルに活動の為アナテフカを出る事を告げると同時に結婚を申し込む。それは出発の前日だった。二人はデビエに祝福を求めるが、彼は旅立つ男には娘をやれないと反対する。しかし結局許してしまう。旅立ったパーチックはまもなく活動中に逮捕され、ホールデは彼を手伝いたいと彼が拘束されているシベリアに旅発つ。父は可愛い娘を止めることができない。無事を願い娘を送り出す。
  
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三女ハーバーはふとしたことがきっかけでロシア青年フヨードカと恋に落ちていた。ハーバーは彼と結婚したいとデビエに告げるが今度ばかりはロシア人との結婚を許すわけにはいかず、上の娘二人よりも強く反対する。そしてハーバは家を出て彼と結婚した事を妻に告げられると「ハーバーは死んだ」と嘆く。妻がその場を離れると、悲しみの表情のハーバーが立っていた。しかし彼女は許されず・・。

こうして父親の思惑とは裏腹に3人の娘たちは「伝統」から飛び出していった。

政情は悪化、ついにアナテフカもユダヤ人の強制退去命令が下った。村人たちは家財道具を積み込み、あるものはエルサレム あるものはシカゴ、そしてデビエはニューヨークへ。こうしてロシアのユダヤ人は世界中の方々に散らばっていく。出発のその日、パパにお別れを言いたいと ハーバーとフヨードカがやってきた。フヨードカもユダヤ人に対する理不尽さにここには住めないと国を出ることを伝える。それでも頑なに娘と目を合わせないデビエ。失意の表情で立ち去るハーバーに彼は小さな声で


「神の加護があらんことを」



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   重い家財道具を引いて歩く彼らのその後に
   「屋根の上のバイオリン弾き」はいた。

   デビエは首で「来いよ」と合図をすると
   バイオリン弾きは曲を奏でながらついていく。




この物語の「屋根の上のバイオリン弾き」とは生き方の姿勢ともいえるユダヤの伝統の象徴のようです。安住の地を求めて旅立つ家族の後を、道化師のようについていくバイオリン弾きは、住む場所が変わっても伝統は生き続けるのだということを印象づけます。最後のシーンで、デビエと家族が見えなくなったあとの数秒、バイオリン弾きだけが画面に映る様子は、哀愁溢れる感覚に浸ると同時に、これからはじまる第二次世界大戦、そしてドイツが行うユダヤ人に対する、悪魔の所業を知るはずもなく、方々に散っていった当時人たちを思うと、もの悲しくなるのです。



屋根の上のバイオリン弾き [DVD]

[監督]
ノーマン・ジュイソン
[出演]
デビエ: トポル
ゴールデ: ノーマ・クレイン
ラザール・ウォルフ(肉屋): ポール・マン
イェンテ(仲人婆さん): モリー・ピコン
ツァイテル: ロザリンド・ハリス
ホーデル: ミシェル・マーシュ
チャバ: ニーバ・スモール
モーテル(仕立屋): レオナルド・フレイ
パーチック: マイケル・グレイザー
フョードルカ: レイ・ラブロック
バイオリン弾き: Tutte Lemkow

★受賞★
[アカデミー賞] 撮影賞/音楽賞/音響賞
[ゴールデン・グローブ賞] 作品賞/主演男優賞(トボル)
[英国アカデミー賞] 撮影賞


★外部関連記事★

小町と白味噌 屋根の上のヴァイオリン弾き
屋根の上でヴァイオリンを弾くのが趣味のろまんちっくな人の話かと思ったら、全然違った。
「屋根の上のヴァイオリン弾き」というのは、いつ滑り落ちてしまうとも分からない不安定な状況や情勢の中で、それでも明るく、前向きに“音楽を奏でるように”生きていくのだという、ユダヤ人達の不屈の魂の象徴とも言うべき存在なのだとか・・

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